奈良女子大学附属幼稚園園庭のむしあそび図鑑

アメンボ (水黽・水馬)

アメンボ (水黽・水馬) どんなむし?

 アメンボの「アメ」は、「雨」ではなく「飴(あめ)」を意味しています。水面(すいめん)をすいすい進む姿(すがた)から、水が好きで「雨」が似合(にあ)うイメージですが、実はその名は「飴」に由来しています。実はアメンボはカメムシの一種(いっしゅ)で、匂(にお)いを出します。その匂(にお)いがカメムシ特有(とくゆう)の青臭(あおくさ)い匂(にお)いではなく、甘(あま)い香(かお)りを出しその匂(にお)いが「飴(あめ)」に似(に)ているため、「飴ん坊(あめんぼ)」と名づけられたのです。
 カメムシの仲間(なかま)は、パクチーのような香(かお)りだけでなく、種類(しゅるい)によっては青りんごのようなさわやかな匂(にお)いや、バニラのようなにおいを出すものもいます。以前(いぜん)、伊丹市昆虫館(いたみしこんちゅうかん)で匂(にお)いを体験(たいけん)しましたが、確(たし)かにいい匂(にお)いでしたよ。[Fujisaki.A][体長11~16mm]

みつけてみよう・あそんでみよう

 アメンボは昆虫(こんちゅう)でカメムシの仲間(なかま)です。昆虫(こんちゅう)ならば脚(あし)が6本あるはずなのですが、4本しかないようにみえます。よくみると、触角(しょっかく)の下に、カマキリのように構(かま)えた脚(あし)があるのが見えるでしょう。この前脚(まえあし)は、水面におちた小さな虫をつかまえるのに使っています。
 アメンボは夏になると中庭の亀(かめ)の池に姿(すがた)をあらわしますね。水面を器用(きよう)にすすむだけでなく、飛(と)ぶこともできるのです。まるで、飛行艇(ひこうてい)のようですね。[Fujisaki.A]