奈良女子大学附属幼稚園園庭のむしあそび図鑑

ケブカクロバエ (毛深黒蝿)

ケブカクロバエ (毛深黒蝿) どんなむし?

 クロバエの仲間(なかま)のケブカクロバエではないかと思います。まっくろな体に、背中(せなか)にトゲのような黒い毛(け)が、パンクスタイルですね。また、二枚の翅を広げてとまる姿は戦闘機(せんとうき)のようにも見えます。彼らは、素早(すばや)く翅を動かすために、4枚あったうちの2枚の翅を退化(たいか)させ、なんと一秒のあいだに200回ものスピードで翅を動かします(稲垣, 2013)。この大きさのハエになると、飛ぶときの羽音もぶんぶんとけたたましく、「五月蝿」とかいて「うるさい」と呼ぶことも納得(なっとく)です。[Fujisaki.A] [体長7~14mm]

みつけてみよう・あそんでみよう

 ケブカクロバエは、日本各地(にほんかくち)で普通(ふつう)に見られるハエです。幼虫(ようちゅう)は、腐(くさ)った肉(にく)や獣(けもの)の糞(ふん)、生ごみなどをたべてそだちます(槐,2013)。今では都会(とかい)では、あまりハエをみかけなくなりましたが、昔は身の回りでいろいろな種類のハエがぶんぶんと飛び回っていたのでしょうね。みんなのおじいちゃんやおばあちゃんに昔のことをきいてみてください。きっと蝿(はえ)にまつわるおはなしがきけると思いますよ。 [Fujisaki.A]