奈良女子大学附属幼稚園園庭のむしあそび図鑑

ギンバエのなかま (銀蝿)

ギンバエのなかま (銀蝿) どんなむし?

 緑に光輝(ひかりかがや)くきれいなハエです。クロバエ科のギンバエのなかまかと思います。身近(みじか)な虫だけに、ハエの語源(ごげん)には諸説(しょせつ)あります。その一つが「生え」で、自然(しぜん)に発生(はっせい)するという意味だそうです(吉田, 2001)。たしかに、どこから湧(わ)いてきたのだろう不思議(ふしぎ)に思うこともありますね。ちなみに、虫ということば自体も、「蒸(む)す」、つまり蒸気(じょうき)のように自然(しぜん)とわいてくるという意味からきたという説(せつ)があります。また、「蝿(はえ)」という漢字(かんじ)は縄(なわ)に似(に)ていますが、ハエが前脚(まえあし)をこすり合わせる姿(すがた)が縄(なわ)を結(ゆ)う動きと似(に)ているからだという説(せつ)もあります。[Fujisaki.A][体長9mmz前後]

みつけてみよう・あそんでみよう

 ハエはなぜ前脚(まえあし)手をこりあわせるのでしょうか。実は、ハエの脚(あし)には味(あじ)を感じる器官(きかん)もあります。脚(あし)をつかって、振動(しんどう)を感じたり、味を感じたりしています。また、天井(てんじょう)などに止まるときにもその脚(あし)を使います。大切(たいせつ)な脚(あし)なので、ハエは脚(あし)をいつもきれいにお手入れしているのですね。
 ちなみに俳人(はいじん) 小林一茶は、このハエの姿(すがた)をユーモラスにつぎのような歌を詠(よ)んでいます。

 やれ打つな 蝿(はえ)が手をする 足をする
                                [Fujisaki.A]