奈良女子大学附属幼稚園園庭のむしあそび図鑑

カネタタキ (鉦叩)

カネタタキ (鉦叩) どんなむし?

 「チッ、チッ、チッ、チッ・・・」と、庭(にわ)や公園(こうえん)の木から、鉦(かね)をたたくような鳴き声が聞こえてきます。その鳴き声の主(ぬし)が、カネタタキです。鳴き声がかわいく、むかしから秋の鳴く虫として親しまれています。
 一円玉の上にのるほどの大きさです。翅(はね)が退化(たいか)していて、オスは写真(しゃしん)のように鱗(うろこ)のような小さな翅(はね)になっています。その小さな翅(はね)で鳴いています。メスは、翅(はね)がなくなっています。
 ただし、鳴いている木のところに行って、それを確(たし)かめようとしても、なかなか見つけることができないカネタタキです。 〔島内〕[体長7~11mm]

みつけてみよう・あそんでみよう

 幼稚園でも、見つけようと思ってもみつけることはなかなか難しいですね。樹上性(じゅじょうせい)で、木の上にいるコオロギの仲間です。ですが、ときおり家の中にも入ってきて鳴くこともあるそうです。小さな虫の声でも家の中で鳴かれると大きく反響(はんきょう)してうるさいほどです。都市部でも街路樹(がいろじゅ)や公園の木などにも生息(せいそく)していて身近な虫です。きっと声だけはみんなも聞いたことがあるかもしれません。[Fujisaki.A]