奈良女子大学附属幼稚園園庭のむしあそび図鑑

ニジュウヤホシテントウ (二十八星天道)

ニジュウヤホシテントウ (二十八星天道) どんなむし?

 ふわふわとした産毛(うぶげ)が密集(みっしゅう)した大型(おおがた)でずんぐりむっくりしたテントウムシです。かわいらしい姿(すがた)ですが、ナス科にのしょくぶつの葉っぱをたべる植食性(しょくしょくせい)なので、畑で作物をつくっている人には困(こま)りものです。幼稚園(ようちえん)のみんなが植えているナスやジャガイモ、ピーマン、トマトなどにもよくついていて、葉っぱを穴(あな)だらけにしています。ずんぐりむっくりしているのは、草を食べていてその消化吸収(しょうかきゅうしゅう)のために長い消化器官(しょうかきかん)を体内にもっているからです(稲垣, 2013)。
 幼虫(ようちゅう)も独特(どくとく)な形をしています。トゲトゲの針(はり)がいたそうな形ですが、さわってもだいじょうぶですよ。[Fujisaki.A][体長5.3~8.5mm]

みつけてみよう・あそんでみよう

 ニジュウヤホシテントウは、ときに「テントウムシダマシ」と呼(よ)ばれることがあります。ナナホシテントウなどの肉食性(にくしょくせい)のテントウムシは通常(つうじょう)アブラムシをたべて植物を守ってくれるので人間の役に立ちますが、ニジュウヤホシテントウは、テントウムシなのに、人間が育てているしている植物を食い荒(あ)らしてしまうので、騙(だま)されたということなのでしょう。ニジュウヤホシテントウも立派(りっぱ)なテントウムシなのに、だましたなどといわれることは不本意(ふほんい)でしょうね。[Fujisaki.A]