奈良女子大学附属幼稚園園庭のむしあそび図鑑

コバネイナゴ (小翅稲子)

コバネイナゴ (小翅稲子) どんなむし?

 名のとおり、翅(はね)が短いイナゴです。ただ、長いものも見られます。体は緑色をしていて、体の横には、頭から尾(お)の部分まで黒い線(せん)があります。跳(と)ぶ力が強く、翅(はね)が長いものは、遠くまで飛(と)ぶことができます。
 写真(しゃしん)のように大きなコバネイナゴが、小さなコバネイナゴをおんぶしているのは、下の大きい方がメスで、上がオスです。交尾(こうび)する時の姿(すがた)です。写真(しゃしん)ではメスの産卵管(さんらんかん)が、はっきりと見えますね。産卵管(さんらんかん)は、卵(たまご)を産(う)む管(くだ)です。
 湿(しめ)った所が好きで、田んぼやその近くの草はらに多くいます。田んぼのイネの葉も食べるので、米作りの農家(のうか)の人たちはコバネイナゴに困(こま)っています。
 長野県(ながのけん)など、地方により、コバネイナゴをつかまえて、佃煮(つくだに)にして食べることがあります。小エビを食べているようですよ。少し脚(あし)のとげとげを感(かん)じますが…〔島内〕[全長16~34mm]

みつけてみよう・あそんでみよう

 コバネイナゴを昆虫採集網(こんちゅうさいしゅうあみ)でつかまえる時は、草をすくうように網(あみ)を振(ふ)るといいですよ。 〔島内〕
 イナゴは、目のしたにドロップ型の涙模様がありますが、コバネイナゴにはありませんね。