奈良女子大学附属幼稚園園庭のむしあそび図鑑

クマバチ(キムネクマバチ) (熊蜂)

むしあそびレベル:たつじん

クマバチ(キムネクマバチ) (熊蜂) どんなむし?

←オスのクマバチ。目が大きく、目と目の間の▲が黄色もしくは白っぽい。
 藤棚(ふじだな)の砂場(すなば)で、ぶんぶんと羽音を鳴らして飛(と)び交(か)っていますね。体が大きく、ずんぐりむっくり毛むくじゃらの姿(すがた)から「熊(くま)」と名まえがつきました。「だんごばち」と呼(よ)ぶところもあるそうです。大きな身体と大きな羽音で目立ちますが、攻撃性(こうげきせい)は低く、とくにかく花粉(かふん)と蜜(みつ)集めに夢中(むちゅう)です。[Fujisaki.A][体長約23mm]

みつけてみよう・あそんでみよう

 ぶ~んとホバリングしながら、空中に止まっている姿(すがた)はかわいいですね。藤棚(ふじだな)から少し離(はな)れた開けた場所(ばしょ)でホバリングしているのは、なわばりを主張(しゅちょう)するオスの可能性(かのうせい)が高いです。ハチは、刺(さ)すのはメスだけです。ですので、藤棚(ふじだな)ののまわりで園庭をブンブンとびまわっているハチはオスなので、刺(さ)される心配はありません。そっとしておきましょう。[Fujisaki.A]
 みなさんは、「熊蜂(くまばち)の飛行(ひこう)」とか「くまんばちの飛行(ひこう)」と呼(よ)ばれる曲を聞いたことがありますか。ロシアのリムスキー・コルサコフという作曲家がつくった曲です。クマバチの羽音を表した親しみやすい曲です。ピアノやマリンバで演奏(えんそう)されることが多く、すごく速く演奏(えんそう)され、聞いているとハチになって飛(と)んでいるような気もちになりますよ。
 ただ、日本では、「熊蜂(くまばち)の飛行(ひこう)」という曲の名まえになっていますが、ほんとうは「マルハナバチの飛行(ひこう)」だそうです。マルハナバチは、クマバチのように大きくはなく、ミツバチを少し大きくしたハチです。でも、クマバチと同じような羽音です。 〔島内〕